臨床検査は医師が患者さまの病気の診断、治療方針の決定、治療効果や予後の判定のために欠くことの出来ない臨床診断補助主段です。科内のスタッフは臨床検査技師が5名です。検査科では正確な結果を迅速に報告することを目指しております。外部精度管理では日本医師会や熊本臨床衛生検査技師会などの精度管理調査に参加しています。
臨床検査は検体検査と生理検査に分かれます。
検体検査
検体検査は、患者さまから採取された血液・尿・便・喀痰などを検体と言い、
その検体を化学的、物理的な方法で検査します。
一般検査
- 尿検査：尿中の糖･タンパク･潜血を試験紙にて検査。
尿中の細胞成分を顕微鏡にて観察し、尿路の異常を調べます。 - 便検査：潜血検査で消化管出血を調べます。
生化学検査
血清を検体とし院内設置の全自動分析器にて、肝機能の指標であるＡＳＴ･ＡＬＴ、腎機能の目安であるクレアチニン、炎症マーカーのＣＲＰなど２４項目を実施。体内の状態を知ることが出来ます。
血液検査
- 血算、血液像：末梢血液中の血球成分や数･比率の分析と、血球形態的な異常を調べます。
- 凝固因子などの凝固検査を行います。
輸血検査
- ABO式･Ｒh式の血液型を検査します。
- 貧血での輸血に際し、血液製剤と患者さまの血液が適合するかを検査します。
- 血液製剤の管理も行っています。
生理検査
生理検査は患者さまに直接機器を装着し情報を得る検査です。
心電図検査
心臓の活動により生じる電気的変動を記録し、不整脈や心筋梗塞などの異常がないかを調べます。
- 安静時心電図
- 運動負荷心電図：ベルトの上を歩く～走って心臓に負荷をかけ、心電図を記録します。
- ホルター心電図：日常生活の１日を小型の機械にて心電図を記録します。
肺機能検査
肺の呼吸機能を調べます。
肺活量･努力性肺活量･フローボリュームなどが分かります。
超音波検査
超音波を体に当てることにより反射像を得、内部構造を観察します。
超音波なので放射線被爆の心配はありません。
- 腹部エコー：肝･胆･膵･腎像を検査します。
- 心臓エコー：心臓･弁の動きや血液の流れを検査します。
- 乳腺、甲状腺の状態を検査します。
- 頸部血管：首にある血管の大きさやつまりの具合を検査します。
血圧脈波検査
手足の血圧･心音図･脈波を同時に測定することで、動脈のつまり、血管の硬さが分かります。
睡眠時無呼吸症候群検査
睡眠時無呼吸症候群（SAS）の診断のための検査です。
- 患者さま自身が自宅で行う簡易睡眠ポリグラフィー検査。
- 患者さまに一泊入院していただく終夜睡眠ポリグラフィー検査。
- 睡眠時無呼吸症候群の対症治療器であるCPAP(持続的経鼻陽圧治療器)の管理も行っています。
その他
眼底検査、眼圧検査、聴力検査、24時間血圧計
